nunkoikeの日記

32週で第一子を死産

退院

昨日と同じく朝7:30頃朝食が運ばれて目が覚めました。

「おはよう」と息子のお顔を覗くと、唇が真っ赤になってまるで赤いリップをつけているようなキレイな唇になってました。

後陣痛が2〜3回くらい動けないの痛みのときがありましたが後陣痛自体が少ない?のか全然平気でした。

お股は昨日と変わらず普通に座ると痛いです。それ以外は貧血もなく元気でした。

 

9:30頃診察室に呼ばれ子宮と悪露の状態を診てくれたのかな?特に問題なく私はこのまま退院となりました。

先生からは原因は不明でへその緒を検査に出していますが原因がわかることのほうが少ないです。産後の状態を確認するので2週間後また来て下さい。とのことでした。

 

私の病院では?地域では?火葬まで選択肢が2つありました。

①病院で火葬場を手配する。この場合息子は連れて帰れません。

②自分たちで火葬場を手配する。この場合息子家に連れて帰れます。

もちろん即答で②を選択しました。朝からバタバタで火葬の予約を取りました。

息子を連れて帰るには「死胎火葬許可証」が必要です。この許可証なく死体を運ぶのは法律違反だそうです。

私は出産直後ということもあり、息子と病院で待ってたら?と言われましたが

できることは夫婦で一緒にやりたい!という思いから一旦息子を病院に預けて旦那と2人、市役所に行くことにしました。

「良い子にお留守番しててね。すぐ帰ってくるからね」というと「すぐ帰ってきてね」と言っているような気がしました。少しの別れも惜しい。

 

市役所へ行き死胎火葬許可証をもらい火葬の手続きも終わりついに親子3人退院です。

入院費については、高い病院なので出産育児一時金からはみ出る予定でしたがなんと42万円ピッタリでした。旦那の布団を借りたのでその分は保険が効かないので実費でしたが。42万円ピッタリなのはもしかして病院側の配慮?と思いましたが真相はわかりません。

 

火葬日は2日後の2020.9.27の朝一に決まりました。

この日は台風が近づいていたこともあり土砂降りでした。

初めてみた空が土砂降りだなんて…青空を見せたかったな…。

 

入院中泣かなかった私ですが、小さな箱に入った息子を抱え病院の外にでると涙が溢れました。

普通だったらセレモニードレスを着た息子を抱っこしパタパタと手足を動かし幸せいっぱい退院していくんだろうなと思うとどうしても寂しくなります。

病院の中では感じなかった死産という「現実」を改めて突きつけられたような気がしました。

笑顔で退院しようと思っていたので涙が溢れてしまったことは今でも少し後悔。

 

自宅へ帰り息子と3人で過ごす予定だった部屋のエアコンをマックス下げこの日はゆっくり過ごしました。

 

 

 

まだ息子がお腹の中で元気に動き回っているころ旦那に聞いたことを思い出しました。

「もし出産で私と息子どちらかしか助けられませんってなった場合どうする?」

「う〜ん。息子には申し訳ないけど母体を助けてって言うかな。両方助かるのがいいに決まってるけど」

「私も同じこと思ってた。意見が同じでちょっとうれしい。旦那が1人悲しい思いをして子育てをしている姿を思うと辛すぎる。私が生きてさえいればお互い支えあえるし次の子供だって考えられる。」

 

私自身長生きしたいとは違うのですが、家族や旦那を看取りたいという願望があります。私が死んだことにより他人を悲しませたくない。悲しませるくらいなら私がその悲しみを背負いたい。2月に愛犬が亡くなり誰かがいなくなるってこんなに辛いことかと体験してからそう思うようになりました。

 

息子が亡くなってしまったことを最悪な事態になってしまったなと思ってましたが

最も悪ではなかったです。私は生きています。

息子が亡くなったことで家族を悲しませてしまっていますが、私がみんなを悲しませた分、私が励ましてあげることができます。

 

今回の件で自分を責めたり、この時ああしておけばとやってしまったことへの後悔などはするつもりはありません。

私が明るく前を向いていればきっとみんな元気になってくれるよなと信じています。